女は空を支える

2016年08月16日

<若き「和」を訪ねて>弾ける音 うねり来る舞 豊島岡女子学園中学・高校「桃李連」(阿波踊り部)

校内のスタジオに阿波踊り部「桃李連」の女子中学生、高校生たちの掛け声が弾(はじ)ける。太鼓、鉦(かね)、三味線、笛の「鳴り物部隊」のリズムに乗って、踊り手たちが扇子でバランスを取りながら踊る。熱いうねりは壮観だ。
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 徳島県出身の原京子教諭が赴任したのをきっかけに二〇〇一年に前身の同好会が発足した。当時の二木(ふたき)友吉校長も後押しした。原さんが校内放送で参加者を呼びかけたところ、中学一年から高校二年まで約七十人が体育館に集まった。「文化祭で成功すれば部に昇格させるというので特訓しました」と振り返る。

 翌年、部に昇格し「桃李連」が誕生。名前は地域でも親しまれている文化祭の名称にちなんだ。現在は中学生十五人、高校生三十四人の四十九人が毎週月、水曜の放課後、練習に励んでいる。

 阿波踊りには男踊りと女踊りがある。腰を下げる男踊り、下駄(げた)を履いてつま先立ちで手を高く上げて優美に舞う女踊り、どちらも難易度は高い。

 部長の高校二年野島光夏(みか)さん(17)は「分からなければ先輩に聞いて教え合う。桃李連は家族のようなもの」と強い結束に胸を張る。自身は「将来海外に出た時、日本の文化として紹介したい」と世界を意識しつつ励む。男踊りの高二竹仲亜侑美(あゆみ)さん(16)は「腰を下げて踊るのはきついが、乱舞の技が多く、そのバリエーションが楽しい」と熟練の域だ。

 鳴り物部隊は昨年結成。リーダーの高二中島和奏(わかな)さん(17)は中学時代、吹奏楽部の指揮者の経験を生かし、メンバーをまとめる。「今年から鳴り物の構成ができるようになり、音で盛り上げたい」と笑顔を見せた。
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 夏休みは例年、学校に近い東京都豊島区の「大塚阿波踊り」に参加。今年も熱い踊りを披露しようと練習に気合が入る。十一月には文化祭も控える。

 「連帯感を強めた踊りでいい汗をかけば、勉強にも身が入る。豊島岡の伝統にしたい」と原さん。五年前には卒業生が「彩芽連(あやめれん)」を立ち上げて大塚阿波踊りに参加している。 (神野栄子)

 <豊島岡女子学園中学校・高等学校(私立)> 東京都豊島区東池袋。竹鼻志乃校長。1892年女子裁縫専門学校として設立。1948年現在の校名に変更し中学、高校を併設した。五月現在、中学810人、高校1044人。書道部、コーラス部、囲碁部なども盛ん。
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Posted by onasorae at 12:55